何もない場所・高野山。日常を離れ、自分と向き合い、自分らしさを探求した4週間!
プロフィール
【氏名】山名竜椰さん(立命館大学法学部3年生、和歌山県出身、20代 )
【職業】大学生
【業務内容】
高野山デジタルミュージアム「カフェ雫」での運営補助及び外国人観光客のニーズ調査・企画業務、宿坊のオペレーション支援業務
【時期】2023年8月(約4週間)
- # 20代
- # 和歌山出身
- # 大学生
- # 就活
インタビュー内容
今回インターンシップに参加しようと思った動機は?
私は、和歌山県に生まれ育ち、京都の大学に通っております。就職活動を前に半年間休学中の身だったのですが、将来は地方創生という分野に携わりたいという漠然とした目標があり、その目標に対して自分の行動に一貫性を持たせたい思いで、DMC高野山でのインターンシップに参加することにしました。地元の和歌山の高野山で、観光事業の活性化に取り組んでいる実際の現場に入ってみて、色々と学んでみたいと思いました。
実際に参加してみてどのような取り組みをしたんですか?
4週間のインターンシップのうち、初めの2週間は主に自分と向き合って自己認識を深める作業をしていました。残りの2週間では、自己認識で見えた自分の強みを意識して、インターンシップ先であるカフェやデジタルミュージアムの課題を発見し、社長や従業員の皆さんに解決策を提案・了解を得たうえで、施策を実行しました。前半の自己認識で自分の強みを明確にして臨んだので、それを活かすことができたと思います。
初めの2週間は自分と向き合い自己認識を深めたとのことですが、実際には何を?
色んな人と会話し、話を聞きました。学生生活では、これまであまり話す機会を持てなかった社会人の方と話す機会を得ながら、定期的に対面やZOOMで、自己認識や目標設定に関するミーティングを行いました。そういう機会を契機に自分と向き合うことが出来たのは、高野山が「何もない」場所だったからです。インターンシップの仕事が終わると他にやることがない環境で、自分と向き合う時間を有効に作れました。そうやって自分の認識と行動の乖離を埋めていった感じですね。
DMC高野山のスタッフはどんな人たち?
色んなキャリアを持った人、考え方を持った人、自分らしさっていうのと向き合い続けてきた人がいっぱいいるのがDMC高野山のスタッフだったなと思います。そういう様々な考え方の大人の人たちから色んなお話を伺えました。
DMC高野山のスタッフの方とは絶妙な距離感で接することができたのが良かったです。距離が離れすぎていないので話しやすいし相談しやすくて、必然的に社会人の方と話す機会が増えていきました。DMC高野山のスタッフの方々も、きちんと自分に向き合おうとしてくれているなと感じて嬉しかったです。
後半の2週間はどのように行動されましたか?
まず、DMC高野山が掲げている理念や高野山をどうしていきたいという目標を、自分自身で認識し直しました。そして、その経営上の目指す姿と、カフェやデジタルミュージアムの現状に乖離があるなと思い、その乖離を埋めていくためにはどうしたらいいのかという課題の解決策を考えてそれを行動に移していったという感じです。
DMC高野山が掲げている「高野山を世界No.1のブランド」にするという目標に対して、デジタルミュージアムではまだまだ英語対応などに十分に対応できていないという現状に問題意識を持ちました。そこで、その乖離を埋めるためにも世界の人に高野山デジタルミュージアムの商品を世界に届けるためにも、英語対応をしっかりすることから世界No.1というブランドに繋げていこうと考え、例えば未だ日本語のみでしか記載のなかった商品紹介のポップ等の英語化する作業を自ら行いました。
同僚とのコミュニケーションも積極的に取っていましたよね?
はい、そうですね。その意図としては、自分がインターンシップを終え高野山から去った後に自分が取り組んだことが残らないと自分の取り組みの意味が薄れてしまうので、自分の思いを伝え、自分が帰った後も継続的に取り組んでもらえるようにコミュニケーションを積極的にとるようにしていました。
4週間のインターンシップを振り返って何か自分のなかで変化はありましたか?
インターンシップを通して得た気付きや変化はとても多いです。自己認識という側面でいうと、自分は「自分自身」や「自分らしさ」を表現するのが苦手なんだなというところを認識できたところがまず大きかったです。しかしその殻を破らないと自分らしさを表現できないし、社会に出て更に色んな人と出会う機会があっても腹を割って話をしたりできないなと思ったので、殻を破れるようになろうと思いました。
現在、小さいことですが、例えばLINEのアイコンを自分らしい画像にしたり、Instagramに自分らしさがきちんと出ている写真を載せて、自分らしさを表現するように心がけています。
今後、これまでは「認められて承認欲求を満たす」ということがエネルギーの源泉になっていましたが、これからは「自分の目標を定め、そこから逆算して自身の行動を決める」ことを意識して行動しようと思いました。大田原社長とお話しさせていただいたことをきっかけに、気付きを得ました。
今後の学生生活を送るに際しても繋がりそうな気付きですね。
はい。この後留学を控えているので、まずは留学に行くに際してしっかり目標を持ち、そこから逆算をしてアクションを起こしてこうと思っています。第三者の評価を気にせずに、自分らしさ、自分らしい自分で人と接していきたいです。
留学後に控える就職活動の面接でも、しっかり自分らしさを出していきたいです。相手の顔色を窺ったり忖度したりせずに取り組んでみようと思っています。
山名さんが感じた高野山という場所の魅力は?
高野山は自然に溢れていますが、ただ自然があるだけではなくて、散歩していても歴史上の人物、例えば織田信長だったり豊臣秀吉とかのお墓がその中にあったりして、豊かな自然にプラスして歴史上の人物(のお墓)に出会えるというのが魅力かなと思っています。
加えて、何もないというのが魅力的な場所だと思います。今回のインターンシップで自分と向き合うことができたのは、何もない環境というのも大きかったなと感じています。いつもなら自分と向き合うことを避けて飲みに行ったりしてしまいがちですけど、高野山だとそういうこともできないので自分自身と向き合わざる負えない環境だということは、高野山に滞在するメリットだと思います。
出会った学生同士の交流はどうでしたか?
とても刺激的でした。高野山に来る人って良くも悪くも普通じゃないんですよね(笑)
普通の若者だったら自然しかないところで何するのって思うかもしれませんが、そこに敢えて来ている人たちなので、色んな考えや思いを持って高野山に来ている人が多くそれに触れるのが刺激的でした。
自分の考えを受け止めてくれつつ各々の考えや意見を返してきてくれる仲間たちだったので、インターンシップ生と将来の夢とか考え方について、腹を割って話している時が一番楽しかったですね。
最後にインターンシップを検討している人にメッセージはありますか?
高野山にいるだけで自己認識が深まるというわけではなく、能動的に自己認識を深めようとする姿勢が大事だと思います。そして、その方法をよく知っているのが、僧侶や修行僧の方々です。
また、自己認識のために仏教的なアプローチをしていけるのも、高野山の魅力の1つだと思います。高野山大学の学生さんや、僧侶や修行僧の方と話せる機会も多いので、自己認識への仏教的なアプローチを知るためには絶好の機会だと思います。
あとは、先ほども言った通り高野山は何もないのが魅力なのでスマホをあんまり使うなってことですかね(笑)。スマホを使ってだらだらYouTubeを見てしまったりすることは、別に地元でも出来ることなので、わざわざこの環境でするのはすごくもったいないことだと思います。自分と向き合える時間・環境があるので、ならではの環境をぜひ有効に活用してほしいです!